鳥取県精神障がい者ピアサポーター養成研修を鳥取県精神保健福祉士会で受託し4年目となりますが、今年度初めて鳥取県全県を対象に基礎研修(10月28日・29日)、専門研修(12月8日・9日)の全日程4日間のカリキュラムで養成研修を実施しました。受講者の皆様の熱意と温かい雰囲気は変わらずで、ピアサポートに対してのそれぞれの想いや期待をざっくばらんに活発に意見交換をされていたのが印象的でした。
受講者の感想からは、「理想と現実の差があるが、専門職の方とピアそれぞれが良いチームになることを願う」「ピアとチームを組んで働く事を考えた。大変さも学び、率直な意見と実際に働いている人の生の声が聞けたことが凄く学びとなった。」と、本研修がピアと専門職が協働するまさに第1歩となりました。
全県で実施したことによるメリットも多くあったと考えます。ピアサポーターへ熱意がある仲間が圏域を超えて繋がり、圏域それぞれの特色や動きの違いが確認でき、県全体のピアサポーターについての資源、人、リソースを知ることができました。また、県士会会員の横の繋がり、実行委員で講師やファシリでお世話になったピアの方との協働はとても大きな収穫でした。
講師としても初年度よりお世話になっている、彼谷哲志氏(特定非営利活動法人あすなろ)をお招きし研修全体の運営や各講義の講師選定についても彼谷氏に助言いただきました。各講義で鳥取のピアの方で講義の運営をしていくことや精神保健福祉士としてもピアとの関わりを講義にて発信することができました。受講者の方に、より身近に自分ごととしてピアサポートを引きつけながら考え、演習で意見交換をすることにつながったと思われます。
ピアサポーターの活動について、各圏域で今後どのように取り組むか、県全体でどのように連携しながら取り組むかということも検討しながら運営を行いました。ピアサポート養成研修の準備から当日運営まで全てがあたりまえに支援チームの一員としている社会の実現のためへの、第1歩の取り組みであり今後もピアの方と専門職、行政が一緒に試行錯誤を重ねていくことが大切だと考えます。